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4:タロットの歴史を踏まえた上でわかること

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このページでは、前ページで解説した「タロットの歴史」を踏まえた上で、ここからわかることについて解説します。

 

 

正しいキーワードなど存在しない 

まず、前ページの歴史からはっきりとわかることの一つは、

「タロットにおいて『正しいキーワード』なんて存在しない」

ということです。

 

レジェンド達の間でも見解は違う

歴史を見れば明らかな通り、エテイヤの定義したキーワードは、1800年代にはすでに守られておりません。

そして1900年代初頭にウェイトが新しく「タロットのキーワード」を定義しましたが、それも1970年代のイーデングレイのころには、いくらか崩されています。

 

たとえば棒の 10 を一八世紀末のエテイヤは「虚偽、裏切り、陰謀」などと言い、「黄金の夜明け団」のマサースは一般向けの入門書で「自信、安全、名誉」とする。

現在の主流のタロット本ではこの札を「重圧、負担、圧迫」としているからまったく異なるのだ。

byタロットの秘密より 

 

よくタロット初心者の方で、「タロットは本によって書いてあることが違うからどれが正しいのかわからない」と悩む人が多いですが、こうして歴史をしっかりふまえた上で考えると、そもそもそこに「正しいキーワードなんて存在しない」ということがわかります。

すると、「どれが正しいのかわからない」と悩むこと自体が、無意味な問いなのです🤗

  

タロットにおいて確かに「ある」ものは絵だけ。

タロットにおいて確かに「ある」ものは絵だけです。

キーワードではありません。

 

多くの人は、各カードには「キーワードがある」と思っています。

だから混乱します。

 

でも実際には、キーワードなんて「ない」のです。

確かにあるものは「絵だけ」であって、 キーワードとは、その絵を見たそれぞれの人々が、「これはこういう意味なんじゃないか」ということを想像した結果、生まれているにすぎないのです。

  

全ての本は、「一つの解釈例」と考えて受け止めよう。

多くのタロット解説書は、「愚者のカードは●●という意味があります!」と書いてありますが、これはこの言葉通りに「そのカードにはこういう意味があるんだよ」ということではありません。

もう少し正確に書くと

「この本を書いた著者は、●●という理由から、このカードにはこういう意味があるんじゃないかと考えているよ」

ということが書いてあるだけなのです。

 

つまり全ての本は、その著者ごとの独自見解を語っているにすぎません。

どこかに正解があるのではなく、個々人ごとのなかに、なんとなくの正解があるにすぎないのです。

ぜひこれからは、そういうつもりで、タロットの色んな本を読むようにしてみてください😎

   

タロット占いのやり方は、一つではない。

歴史を踏まえたうえでわかることのもう一つは、

「タロットのやり方は一つではない」

ということです。

タロット占いのやり方には、大きく以下2つの系統が存在します。

 

1:ポピュラータロット系統

ポピュラータロット系統という名称は、一般的に使用されているものではありません。

僕が独自に定義した名称です。

一般的に「タロット」といえばなんとなくイメージされるのがこれです。

僕がこのコーナーの冒頭で紹介した「一般的に認知されているタロット占いのやり方」のことです。 

正逆を採用し、過去現在未来といった感じでスプレッドに応じてカードを展開することで吉凶を占います。

 

ポピュラータロット系統の成立経緯 
  • 1783年にエテイヤがマルセイユ版タロットに意味を定義し、原型を作りました。
  • 1909年にアーサー・エドワード・ウェイトがウェイト版タロットを考案して小アルカナを絵札にしました。同時にケルト十字スプレッドを発表し、すこし発展させました
  • さらに1970年にイーデングレイがそれぞれのわかりやすいところだけを抽出して再編集し、ほぼ完成させました。イーデングレイのやり方はとにかくわかりやすかったため、瞬く間に世界中に広がりました。

 

ポピュラータロット系統の特徴
  • 正逆位置を採用する。(各カードの意味は、正位置と逆位置で変わると考える)
  • メジャーなケルト十字スプレッドを基本に、イエスorノースプレッドなど、とにかくわかりやすいスプレッドが多い。
  • とにかくシンプルでわかりやすいのだが、成立の背景にとくに根拠がない。あるいは間違った歴史的事実が根拠として設定されていることが多い。(例えばエテイヤとイーデングレイの語るタロットの歴史は彼らの空想によって補完されている部分がかなり強かった」
  • また、原型の一つとなったアーサーエドワードウェイトは、市民向けの本やコラムでは「一般市民受けが良さそうな適当なこと(本心ではないこと)」を書いていることが多かったと知られているため、どこまで信頼していいか疑問が残る。
  • でも、とにかくわかりやすい。

  

2:ゴールデンドーン系統

主に「ゴールデンドーン(黄金の夜明け団)」という魔術結社内で独自に制定されていったタロット占術です。

正逆位置を採用しなかったり、カバラや占星術との対応が強く示されているのが特徴です。

なお、トートタロットの創始者であるアレイスタークロウリーは、ゴールデンドーンの教義に自身のセレマ神秘主義思想を融合させ、独自のタロットカードとして「トートタロット」を開発しましたが、これもゴールデンドーン系統の一種だと考えられます。

 

ゴールデンドーン系統の成立経緯
  • 1783年にエテイヤがマルセイユ版タロットに意味を定義し、原型を作りました。
  • 1800年代前半に、様々な魔術師がそれを独自に発展させました。
  • 1800年代後半に、アメリカの魔術結社ゴールデンドーン(黄金の夜明け団)が、様々な魔術師達の研究をもとに、独自のタロット占術を構築していきました。この時点では団内の秘技として扱われていました。
  • 1900年代にアレイスタークロウリーが、秘技の内容を一般公開しました。同時に、ゴールデンドーン系統のタロット占術に自身のセレマ神秘主義を融合し、トートタロットを構築しました。

 

ゴールデンドーン系統の特徴
  • 正逆位置は採用しない。その代わりにエレメンタルの相性を見る。(エレメンタル相性のいい組み合わせでカードが出たときは勢いが強まり、そうでないときは勢いが弱まると解釈する)
  • 生命の樹スプレッドなど、とにかく難解で複雑なスプレッドが多い。
  • 占いというより、儀式や秘教の類。
  • より高次元な存在とのアクセスや啓発に重きが置かれているため、恋愛相談や不倫相談などが中心となっている実際の占い市場ではそのままで販売することが難しい。
  • 占星術・カバラ数秘術・易など、まったく異分野の占術のことも学習しなければ、完全には理解できない。
  • そもそも、これを完璧に理解できている人が実在するのかも不明。

 

3:イメジャライズ型

歴史の項では解説しませんでしたが、実は近年、もう一つの新しいタロット占いのやり方が生まれています。

それがこのイメジャライズ型です。

この系統では、カードの意味をとらず、出たカードの「絵柄」から、湧き上がったインスピレーションや直感をそのまま語ります。

電話占い界隈の「霊感タロット使い」は、だいたいこの手法でやっています。

 

イメジャライズ型成立の経緯
  • 発祥の経緯は不明。特に誰かが宣言した記録はない。市井の中でなんとなく自然発生的に生まれたのだと思われる。
  • ただ、小アルカナに「絵柄」がついたのはウェイト版タロット以後なので、1909年以後だと考えられる。

 

イメジャライズ型の特徴
  • 正逆位置を採用しない。あるいは、したとしてもそれほど重視しない。
  • カードの意味すら、厳密な定義はない。
  • スプレッドもとくにない。自分がイメージしやすい枚数を引くだけ。
  • ただただ、出た絵からイメージを膨らませる。それだけ。 

 

このコーナーの冒頭で、「一般的に認知されているやり方がタロットの正しいやり方というわけではない」といったことを書きました。

それはつまり、こんなふうに歴史を踏まえてしっかり考えたとき、ポピュラータロットというのは、タロット占いのやり方における一部分でしかないということです。

実際には、タロットにはもっともっと様々なやり方があるのです。

ところが世の中の解説書の多くは、そこまで深く解説してくれていません。

 (まぁ実際のところ、こういう細かい背景を詳しく説明するとなると、それはとてもめんどくさくて、また初心者には頭が混乱する原因になるでしょうから、省略されるのは仕方ないんですけどね笑)

 

どのやり方が正しいのか?

これら三つのやり方は、どれが正解ということはないです。

 

歴史を見れば明らかな通り、そもそもタロット占いとは、初めから占いをするために作られたものではありません。

まずはじめに、「タロットカード」という起源不明の謎のカードが、この世に存在していた。

それを見て、多くの魔術師や占い師が、「これはこのように占うものなんじゃないか?」というのを考え、試行錯誤した。

 

タロットとはまだ、そういう段階なのです。

だからその中で「これがタロットの正しいやり方だ」なんてものは、存在しないのです。

 

そもそももとを辿っていけば、一番最初のエテイヤ自体が、「トランプ占いのやり方を勝手にタロットカードに応用しただけ」であり、それ自体とくに根拠はありません。

しかし当時のパリはエジプトブームだったので、彼の提案する「タロット占いのやり方」はとても多くの人々を魅了しました。

 

ウェイト版タロットだって冷静に考えれば、ウェイトがマルセイユ版タロットを勝手に改良して作っただけです。

とくに根拠はありません。

しかしその絵柄の美しさは世界中を魅了し、今日までこれがタロットのスタンダードとして認知されるようになりました。

 

イーデングレイはエテイヤとウェイトのやり方を融合し、自分なりにアレンジしたやり方を勝手に発表しただけです。

これ自体、とくに根拠はありません。

しかし彼女の提案するタロット占いとてもわかりやすかったので、とても支持され、普及しました。

  

日本のタロティスト藤森緑さんは、日本の占い市場に「恋愛相談が多いこと」から、伝統的なケルト十字スプレッドでは顧客ニーズに応えづらいことに気付き、「変形ヘキサグラム 」というオリジナルスプレッドを作りました。

これだって、この人が勝手に作っただけで、そこに根拠なんてありません。

しかしこの占い方は、「彼の気持ちなどが読みやすい」ということで、市場で強く支持され、受け入れられました。

 

現代のタロット占い師で、エテイヤ・ウェイト・イーデングレイのやり方を厳密に守って占いをしている人はほぼいません。

誰もが自分なりのアレンジを加え、自由にタロット占いのやり方をクリエイトしてしまっています。 

それでも彼らは顧客に支持され、「商売」として成立しています。

 

このように考えていくと、タロット占いとは「概念」なのです。

例えば、愛とは誰もが知っている言葉ですが、でもそれが具体的にどういうことなのかと言われると誰もがいまいち曖昧にしか理解していません。

タロットもそれと同じです。

誰もが「タロット占い」と聞けばなんとなくこういうものだよねというイメージを持っているものの、ではしっかりと「タロットとは何なのか?」と聞かれると誰も答えられない。

そもそも、それに対する回答は、歴史上まだ一度も出ていない。

誰もがタロットを知っているけど、でも知らない。

誰もがタロットを知らないけど、でも知っている。

タロットとは、そういう不思議な概念なのです🔮

 

正解は自分で作っていい

このように考えたとき、「究極的にはタロットの正しい占い方なんて、自分が勝手に作っていいものだ」ということがわかります🤗

タロット初心者の方は、「タロットは本によって書いてあることが違うからどれが正しいのかわからない」と悩む方が多いのですが、ここまでをお読み頂ければわかる通り、「どのキーワードが正しいか?」「どのやり方が正しいのか?」なんてそもそも無いのです。

だから、そんなことは考える必要もありません🙂

 

色んな本を読んで、その中であなたが気に入ったものは採用し、気に入らなかったものは捨てればいいだけです。

なんなら、自分流のオリジナルキーワードを勝手に作成したって問題ありません。

 

正解は、全てあなたが決めていいです。

あなたの主観で決定していいです。

(それが市場で受け入れられるかどうか?はまた別の問題ですけどね!)

 

僕自身、それぞれのやり方のなかで自分がしっくりくるものだけを集め、自己流のやり方で行なっています。

重要なのは、「何が正しいか」ではなく、「自分は何を正しいと思うのか?」「そしてそれが市場に受け入れられるかどうか?(相手にとってもピンとくるか)」です。

ぜひこれからはそのように考え、タロットと接するようにしてください😎✨

 

次のページでは、現代のタロット解説書ではほとんど解説されることがない「ゴールデンドーン系統・イメジャライズ型、それぞれのやり方」について解説していますので、ぜひこの中から「あなたの好きな占い方」を見つけてください🤗✨

 

その他のページ

1:タロット占いの基本

2:タロット占いのやり方・キーワード・スプレッド

3:タロット占いの歴史

4:タロットの歴史を踏まえた上でわかること

5:タロット占い「ポピュラー」「ゴールデンドーン」「イメジャライズ」の具体的なやり方、コツ

6:タロットの基礎知識まとめ

7:タロットリーディングのコツ!タロットが上手に読めるようになるための秘訣はこれ!

8:タロット占いの練習方法!どんどん成長して『初心者から脱出する』にはどうしたらいいか?